目が離せない柔道

熱い。熱すぎる。

五輪初出場で金を取った女子63キロの谷本歩実の戦いは素晴らしかった。決勝戦までに取った一本の鮮やかさもさることながら、決勝で20cm身長差の相手に一本背負いをすかされ、体を上から崩されながらも二度目、三度目と一本背負いに行く積極性。そのまま技ありを取り、押さえ込みで併せ一本。

決して諦めない姿勢。

男子では準決勝戦のゴンチュクが熱かった。相手にリードされていたが、残り時間2秒、彼は捨て身技の引込返しに入る。主審の手が上がったのと同時に試合終了のブザー。一本勝ちだった。守りに入った相手を一瞬でねじ伏せ、ゴンチュクは決勝に進んだ。

決して諦めない姿勢。

三位決定戦のノソフも凄かった。一つ前の試合で肘を故障し担架で運ばれていった彼は、3位決定戦は棄権するかと思われていた。それでも彼は畳に出た。コーチのためでもなく、ファンのためでもなく、自分のプライドのために。ほとんど動かない左腕をかばいながらも、果敢にアジゾフに突進するノソフ。一閃、彼のすくい投げが決まり、アジゾフは頭と肩から落ちる。一本か?と審判の方を仰ぎ見るノソフ、だが判定は技あり。

激痛と戦い続けていたノソフが見せた悲痛な表情は「絶望」そのもの。だが試合はまだまだ続く。アドレナリンが切れるとともに、左肘の痛みは増していただろう。彼はそれでも諦めなかった。試合終盤、アジゾフは有効を2ポイント取っており、もう1ポイント取られたら延長戦もしくは逆転負けする。ノソフは逆転されないよう、審判に反則を取られないよう、最後まで果敢に攻めた。最後の組み合いでは思い切りぶつかりすぎて、ノソフ自身が眉の頭から流血していた。ブザーが鳴り、ノソフは最後まで攻めた褒美として銅メダルを得た。天を仰ぎ、野生的な雄叫びを上げるノソフの表情。激しい戦いを生き抜いた、原始的な表情はひたすらかっこよかった。

決して諦めない姿勢。

オリンピックを見ていると血がたぎってくる。
自分は?自分は戦っているか?

決して諦めずに突き進んでいるか?

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このページは、georgeが2004年8月17日 23:55に書いたブログ記事です。

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