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2004年11月17日
明日ジャズ9:オモテでプレイしよう
久しぶりの「明日ジャズ」です。
今回でこのコラムも9コマ目。Jazzコラムのアーカイブに一挙まとめてあるので、読みづらかったらアーカイブからご覧下さいな。
今回は、ちょっと先に進んで1~2年目ミュージシャンが更に上達するためのヒントです。
明日のジャズマンのために その9:
オモテでプレイしよう
ジャズプレーヤーとして、どこを目指しますか?プロ、ウマアマ(=ウマいアマチュア)、特に目指さない。多くのジャズプレーヤはプロで食べていくのは厳しいからと、ウマアマあたりをターゲットにします。かくいう私もウマアマ目指してます。
ジャズ歴2年にもなると、ただバンドで練習して、ジャズ研、サークル、学内等、「中」で演奏しているだけだと非常に物足りなくなります。その理由は、客層が変わらないから。いつも同じ面子です。自分の先輩、後輩、同期、プラスアルファです。お互いのプレイの勝手も知っているため、やるほうも聞くほうもマンネリ化します。
ではどうするか。
オモテで演奏しましょう。景気も徐々に復活の兆しを見せる近頃、生演奏をひとつの売りにするお店が復活してきました。渋谷セルリアン・タワーのJZ Bratや、つい最近に舞浜のイクスピアリにオープンした新しいジャズ・クラブ。そこで演奏するのは厳しいとして、探してみると演奏できるお店は意外と多い。
ピアノが置いてあればラッキー、なければピアノレスでやるか、自分がピアノならエレキピアノ持込みだってOK。とにかく演奏の場を確保すること。ギャラは最初は貰えなくてもいいので、お客様が日々入れ替わるお店で定期的に演奏できると強くなります。ノーギャラでも、あわよくば食事+ドリンクぐらいは出してもらえるかもしれません。
なぜ、オモテで演奏することが重要なのか。それは、中での演奏と正反対のシチュエーションにあります。生演奏を売りにしているお店であれば、そこに来るお客様はプロフェッショナルなプレイを期待してきます。プレーヤーはウマアマではなく、ウマプロとして演奏します。盛り上がりに欠けるプレイ、曲を覚えていない、キメをはずす、エンディングをしくじる等、中だったら許される馴れ合いはオモテでは受け入れられません。そんな自分は一回ライブで曲のメロディを完全に忘れたけど、恥ずかしいので書けません。
中ならテキトウになりがちなMC、曲の紹介、選曲、ステージ構成から最後の挨拶まで、細かいところまで気を使うようになります。演奏を気に入ってくれた固定客がついてくると、ますます頑張ろう、もっと楽しんでもらおうという気になります。自然と練習へのモチベーション、新曲を習得することへの意欲もあがります。
手近にいい店のツテがなければ、先輩に誘ってもらうか、先輩や知り合いの演奏を聞きに行きましょう。「1曲だけ入っていいですか?」とSit inして自分もそこで演奏したいことをアピールするのも手です。サークルのバンドがレギュラーでやっている店であれば、徐々にメンバーも入れ替わるので半年~1年後には自分がやれます。マスターに気に入ってもらえれば、「じゃ、月曜日だけでなく火曜日も生演奏入れようかな」と、演奏の機会も増やせます。
地元ネタになりますが、かつてつくば市には「カフェ・トラッド」という、駆け出しジャズメンを力強くサポートしてくれた偉大なカフェがありました。そこでは、今や超メジャーとなったギタリスト小沼ようすけ君(g)や、NYミュージシャンのKAZUこと横島和裕(pf)さんが1995年頃にプレイしていました。
今では信じられませんが、ミュージック・チャージはタダでした。毎週聞きに行ってマスターと仲良くなるうちにジャズ研の若手にも演奏の機会がきて、筑波大出身のプロ吉田豊(b)、大井澄東(ds)らもトラッドでプロ活動への最初の一歩を踏み出しました。更には、県外から堀秀彰君(pf)、石田衛君、今や山下洋輔トリオでプレイしている高橋信之介君(ds)を含む多くのジャズメンが遊びに来て、互いのプレイを聞きながら切磋琢磨し、トラッドを中心とした大きなジャズの波が多くの若手ジャズメンをプロの世界へと送り出しました。
老いぼれの昔話状態ですね。すみません。そんなジャズマンの揺り篭は一つ消えてしまったものの、つくばにはラ・カラフェというジャズの生演奏にぴったりのワイン&ダイニング・バーがあります。先日、ジャズ研の先輩達がそこで初のライブをやりましたが、偶然居合わせた感想としては二重丸。店の雰囲気とバンドの方向性がよくマッチしていて、今後も定期的にカラフェでの演奏が一つの「売り」になりそうです。実績を積めば、徐々にバンド数や演奏日数を増やしてもらえて、店としては「生ピアノのジャズが聞ける店」として定着し、サークルとしてはより多くのメンバーが鍛えられる場となりそうです。
つくばに限らず、柏、御茶ノ水、高田馬場、浅草と、探せば多くの駆け出しのプレーヤーに寛大な店があります。まずは飛び込んでいって、プレーヤーとしての士気を高めましょう。必ず上手くなります。「え?アマチュアなの?ゴキゲだねぇ」と、ナベサダに言われるようになります。
ということで、今回もうだうだ書きましたがジャズ初心者の皆様にとって少しは参考になると嬉しいです。
明日のジャズマン達よ、大志を抱け。
投稿者 g_nagata : 2004年11月17日 18:12



