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2008年07月19日
波と音楽とイタリアンと、私
ひさびさに久々の更新です。
朝、海に行きました。4時に波乗り仲間のOJにピックアップしてもらい、湘南へ。花水、大磯といくつかポイントを見て、最終的に辻堂に。久々の大当たり、最高にいい波。
なぜ波に乗るのか。それは僕でなくて、僕のDNAが答えを知っています。人間が人間になるよりずっと前、海に暮らしていました。海に暮らしていた生物は、波と同化してふわふわ、ぐるぐるしながら生きていて。自らが動力を持っていなかったとしても、時として、偶然にも波に乗っていたのかもしれません。
近代のイルカもまた、波乗りをします。大きな波のうねりの中に黒い影が見えたと思うと、沖の方から岸に向かって猛烈な勢いで波のパワーを受けながら、ジャンプしながら波に乗ります。何度も、何度でも、沖から岸へ、沖から岸へと。
イルカが人間を真似した、という見方もあります。僕は、初めてヒトが波乗りをした記録が残っているという西暦400年頃の人間が、イルカの真似をしたと思っています。
「波乗りってどんな気持ち?」
「like.no.other. 他の何にもたとえられない」
一言でいうと、元気が出る、かな。都会の空気、満員電車、冷房の効いたオフィス、肩こりを引き起こすノートパソコン、あらゆる毒に侵された自分の体が、自然のエネルギーと一体化したときには一気に浄化されます。
そんな波に乗った日の昼、日本帰国後初のライブ。
1ヶ月前から企画し、メンバーと一度のリハーサルと何十通のメールのやり取りを経て、ステージ構成を練り、いきなりの本番。平日の仕事が忙しいのにかまけて毎日15分から30分の個人練しかやれていなかったのを、最後の1週間でラストスパートで腕を磨く。別の呼び方をすれば付け焼刃とも言いますが。
バンドの名前はGroove Pockets。グルーヴ、文字通り訳すと「溝」だが、それは音楽のレコードの「溝」だったり、五線譜の「溝」だったり、バンドメンバーの「溝」だったりする。バンドでの演奏においては、それぞれが異なるバックグランドを持つバンドメンバーのギザギザな溝が、演奏の瞬間にぴったりと合わさることで、それは波乗りに似たグルーヴ、まるで心が浄化されるような幸せを感じることができます。
波乗りをする時に、一番気持ちのいい波の部位を、「波のポケット」と呼びます。波のポケット。そこにすっぽりと自分の板と体がおさまった瞬間に、ああ、僕はこのために生まれてきたのかもしれないと感じることがあります。大げさですって?いえいえ、本当にそうなんですよ。聞いて御覧なさい、自分の身近にいる波狂いの人に。
そんなポケットにはまった今朝、海から上がったときに、OJに言ったせりふ。
「いい波に乗れたから、このVibeをこれからライブで出すよ」
辻堂の波のおかげで、ライブ会場でそのVibeは流れ出ていました、きっと。リハーサルの時は、まだまとまっていたとは言いがたいメンバー同士が、いい笑顔でリズムを刻んでいて。聴きに来てくれたお客さんも、気持ちよさそうにこっくり舟をこぐサーファーにはじまり、目をつぶってじっくりと聴いたり、バンドメンバーのスケッチを無心に描いていたり。いま、思い出しても暖かい空間がそこにはありました、たぶん。
今日のライブは、グルーヴのポケットにはまることができたかな?
そう考えながらの帰り道。
明日の早朝サーフィンに備えて、夜は早く寝なければ。家でご飯を作る時間はない。ふと、いつも気になって中を覗きながらも、いちげんさんには入りにくいなと感じていた、こぢんまりとした佇まいのイタリアン・レストランに入ってみました。今日しか入れない気がして。今日なら入れる気がして。
それがまた、大当たり。今日の朝の波、昼の波のように。
素材、調理、メニュー、雰囲気、サービス。全てにはずれなし。14人ほどが入りいっぱいいっぱいの店内、摂氏35度を超えるであろう厨房の中で黙々と全員の料理を作るシェフの手さばきの鮮やかさを見ながら、パルマ産とサンダニエーレ産のプロシュートの盛り合わせ、藻塩を使った優しい味付けのズッキーニのフリット、カラスミとキャベツのペペロンチーノなどに舌鼓を打つこと80分。いいテンポでポンポンと出してくれます。
そこの若いシェフ~後に名前は黒川さんということが判った~は、黙々と料理を作り続けている。写真をこのようなBlogに載せたら、失礼だろうか?そのような質問を聞くタイミングは、なさげ。サービススタッフに聞いてみた、「Blogに写真載せてもかまわないですかね?」と。
シェフにひそひそと相談する、スタッフ。数秒考えた後に、「全然構わないですよっ」と、あっけらかんと応えてくれたシェフ。なんだー。料理をする彼の表情は真剣、ともすれば仏頂面ともいえたのに、実はとても気さくな方でした。こんなに入りやすい店だったら、もっと前からこの店に入るべきだったなあ。
バルサミコのソース”SOBA”がかかったパンナコッタを食べながら、考えた。なぜ、今までこの店に入らなかったんだろうか?こんなに近くに住んでいるのに。今まで何度でも入ることはできたのに。ずっと、気になっていたのに。
ええ、その答えは、波です。
波のVibeがなかったから、今までは入る勢いがなかった。海の荒波の勢いは、時として厳しい。おぼれそうになったり、飛んだ板が顔にあたったり、全身を海底に強打することも。それでも、「この波と同化したい」というか、「自然の神様、僕にも自然を感じさせてください」という気持ちを強く持った瞬間、波は同化を許してくれます。Vibeを全身に授けてくれます。
その結果、体全身のリズムが、止まっていたビートが流れ出す。
その結果、私達の心がオープンになり、ライブは楽しくなる。
その結果、あらたな扉が、開かれる。
全ては波のもとに。
波は全てのもとに。
そういうことではないでしょうか。
取材協力(?):
Madonna di San Luca / マドンナ ディ サンルカ
世田谷区中町2-9-26
TEL 03-3705-6684
投稿者 g_nagata : 2008年07月19日 22:25
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コメント
うーん。素敵な話ですが、色々考えてしまいましたよ。
私は波乗り挫折組で、せいぜい10日ほど波に揉まれただけですが、風と水と切って進む時や、ゴボゴボ.。o*沈む時など、その音や感覚は独特で、初めてのはずなのに既知感を覚えたり、一瞬のうち大きな流れにたゆたう感覚を持ったり、上手く表現出来ないけど良い経験でした。
波乗りの無い私の生活で、それに代わるものはあるかな?と考えたのですが、仰る通り、代わりは無いですね。思えば残念かも。
そう言えば以前フルートや歌で入ってたバンドで(完全に素人ですが)、音が上手く交じり合って蜜のように輝く瞬間があって、それはちょっと近かった気がする。じょーじさんの書いてらっしゃる事、分かる気がしますよ。
ただ・・。
あぁ、そんな感覚と私、とんとご無沙汰だわーとため息ついてしまいました。そんな瞬間のためだけに生きてると以前は本気で信じてたのに、今となっては夢か幻かって感じです。
いかんいかん。・・なんてね。
ちょっと刺激を受けた日記でした。
投稿者 しょこら : 2008年07月20日 04:43
今日もどっかで入ってますか
私は片貝漁港行きました。
先週の土曜日?日曜日?どちらかにジョージさんに
似た人が白っぽいオデッセイで来てました。
確かめられず、声をかけれませんでした。
平日は湘南、大体夕方の辻堂行ってます。
どこかで会えたらいいですね。
あ、ライブも行ってみたいです
投稿者 まかもこ : 2008年07月20日 14:19
いい波に乗れてよかったね。
ライブ行きたいので、情報流してー。
投稿者 けいご : 2008年07月20日 19:01
なになに?ライブしてたのー?
私も情報流してー。
投稿者 izumi : 2008年07月22日 15:30
みなさま
コメントども!このBlog、まだ読んでくれてる人がいたんですねえ。
しょこらさん
波に乗る感覚っていうのは、like no otherな体験そのもの。いくつになっても始められる・再開できるものなので、いい波と綺麗な海がある環境なら生かさない手はないですっ。CAと比べて、日本の海で波に乗るのはかなりの努力を強いられますので。
世の中の全てのものは波でできているんです。音は波。光も波。実はコンクリートも波。一見、固体として見えるものでも、実はミクロなレベルで細かく振動していて、その振動パターンはやっぱり波だったりします。ちょっと強引な論法ですが、一箇所に固まっているというのを波に逆らっている状態だと考えると、波に乗っている状態というのが全ての生き物にとって自然な状態なのかもしれませんね。
まかもこどの
久しぶり。今日は千葉の一宮の近くで入っていたよ。あまり波はよくなかったけど、太陽のUV波と海のアルファー波にもまれて、気分は1/fゆらぎの波、とてもいい気持ちだったな。平日も行ってるんだ?羨ましい生活だなあ。去年の誰かさんみたいだ。次回のライブ情報は送るよ!
けいご&いずみにも、
次回のライブが決まったらメール送りまっせ。
投稿者 GeorgeNagata
: 2008年07月22日 23:03




